皮膚科・泌尿器科・往診

禁煙外来について

禁煙外来のご案内

今度こそ禁煙したい!そんなあなたを応援します!

禁煙外来は、喫煙者がタバコ(加熱式タバコや電子タバコも含む)をやめるために医療機関で専門的な治療を受けられる外来診療です。治療期間は通常12週間程度で、薬物療法やカウンセリングを通じて個別に適した禁煙プログラムを提供します。医師があなたの禁煙をサポートします。

タバコを折る写真

タバコによる影響

がんのリスク

がんのリスク

タバコに含まれる発がん性物質が複数の臓器の細胞に異常な増殖を引き起こします。肺がんだけでなく、喉・口腔、食道・膀胱・腎臓など、さまざまながんのリスクを高め、深刻な健康被害をもたらします。

動脈硬化

動脈硬化

タバコの有害成分が血管内皮を傷つけ動脈硬化を進行させます。喫煙は血管を狭め、血圧を上げ、血液の凝固を促進します。その結果、心筋梗塞、脳卒中、狭心症などのリスクが高まります。

肌の老化

肌の老化

タバコに含まれる有害物質は血行を悪くし、肌の新陳代謝を乱れさせます。肌に必要な栄養や酸素が届きにくくなり、結果としてニキビや肌荒れ、シワやたるみを招きます。

呼吸器系疾患

呼吸器系疾患のリスク

肺や気道に炎症を引き起こし、慢性的な気道炎や肺炎・喘息・慢性閉塞性肺疾患(COPD)を引き起こすリスクが高まります。

妊娠・出産への影響

妊娠・出産への影響

喫煙や受動喫煙により胎児の発育が阻害され、低体重児や早産、流産のリスクが高まります。母体と赤ちゃんの健康を守るため、禁煙を積極的に進める必要があります。

受動喫煙のリスク

受動喫煙のリスク

タバコの煙に含まれる有害物質は喫煙者だけでなく周囲の人々にも影響を及ぼします。特に、妊婦や子ども、高齢者、呼吸器系が弱い方には深刻な健康リスクを与えます。

禁煙外来の保険適用条件

以下の1~4すべての条件を満たす場合、保険診療で禁煙治療を受けられます。

  1. ブリンクマン指数(1日のタバコの喫煙本数×喫煙年数)が200以上となる方。
  2. ニコチン依存症のスクリーニングテスト(TDS)でニコチン依存症と判定された方。
  3. 直ちに禁煙することを希望し、禁煙治療を受けることを文書により同意している方。
  4. 初めて禁煙治療を受ける。もしくは前回の禁煙治療から1年経過している方。

ブリンクマン指数

1日のタバコ喫煙本数 × 喫煙年数 = 200以上

例えば1日あたりのタバコ本数10本で20年間喫煙している場合、10×20=200となり、保険診療の対象となります。


TDS(ニコチン依存症スクリーニングテスト)

※ 下記の設問(問1~問10)について、該当するものにチェックを入れてください。合計点数が算出されます。

※ 合計5点以上の場合、ICD-10の基準に基づき、タバコ依存症の可能性が高いと判断されます。

※ 点数の付け方:「はい」=1点/「いいえ」=0点

設問内容 はい(✓=1点)
問1:自分が吸うつもりよりも、ずっと多くタバコを吸ってしまうことがありましたか。
問2:禁煙や本数を減らそうと試みて、できなかったことがありましたか。
問3:禁煙したり本数を減らそうとしたときに、タバコがほしくてほしくてたまらなくなることがありましたか。
問4:禁煙したり本数を減らしたときに、次のどれかがありましたか。 (イライラ 、神経質、落ちつかない、集中しにくい、ゆううつ、頭痛、眠気、胃のむかつき、脈が遅い、手のふるえ、食欲または体重増加)
問5:上の症状を消すために、またタバコを吸い始めることがありましたか。
問6:重い病気にかかったときに、タバコはよくないとわかっているのに吸うことがありましたか。
問7:タバコのために自分に健康問題が起きているとわかっていても、吸うことがありましたか。
問8:タバコのために自分に精神的問題が起きていると分かっていても、吸うことがありましたか。
問9:自分はタバコに依存していると感じることがありましたか。
問10:タバコが吸えないような仕事やつきあいを避けることが何度かありましたか。
合計点:0

治療方法(スケジュール)

ご来院(初診)

喫煙状況等の把握、保険診療の適用要件(ニコチン依存症のスクリーニングテストやブリンクマン指数など)を確認し、医師と一緒に治療方針を決めます。禁煙開始日の設定、問題点の把握とアドバイス、禁煙治療薬(ニコチンパッチなど)の説明・処方、次回の診察日の確認をします。

禁煙開始

初診で医師と設定した開始日より、禁煙をはじめていただきます。日常生活での禁煙対策や、周囲のサポート体制を整えておくことで禁煙成功率が高まります。

再診(2週間後)

喫煙(禁煙)状況や離脱症状の確認、禁煙継続のアドバイスを行います。ニコチン切れ症状が強い時期であり、医師からの指導・サポートが重要です。生活習慣の改善やストレス対策などのアドバイスも行います。

再診(4週間後)

喫煙(禁煙)状況や離脱症状の確認、禁煙継続のアドバイスを行います。禁煙開始から1か月が過ぎ、モチベーションの維持が課題となる時期です。離脱症状が改善しているか、周囲の理解と協力が得られているかなどを確認します。

再診(8週間後)

喫煙(禁煙)状況や離脱症状の確認、禁煙継続のアドバイスを行います。離脱症状が落ち着いてくる一方で、油断しやすい時期でもあります。

再診(12週間後)

喫煙(禁煙)状況や離脱症状の確認、禁煙継続のアドバイスを行います。この時点で問題がなく禁煙できていれば一旦終了となりますが、再喫煙しないよう引き続き注意しましょう。